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独言 Archive

春暁

 あっという間に、木曜日。明日は先週末分の代休です。
 昨夕は会社の懇親会で軽く飲んでからの帰宅でした。非社交的な性格は相変わらずなので、開始三十分後には早くも孤独感が最高潮に。結局最後まで居ることなく同じ職場の先輩方に同調して早々に抜け出してしまいましたが、つくづく集団の中で居場所を失いがちな私自身の不器用さをバスの中で大いに恥じ入ったものでありました。
 もっとも、今朝になってみると前夜に抱いた暗澹たる心持ちは綺麗さっぱり消失していたのではありますが。

 前夜に若干のアルコールを摂取したためか、今朝は起き出すのが普段よりも三十分ほど遅れてしまいました。いつもは五時に布団から抜け出すのが、今朝は五時半という若干の朝寝坊。出勤に支障は来さなかったものの、朝に三十分の余裕を失うのはなかなか焦るものです。
 実のところ、四時半に一度目覚めてはいたのですが、時計を一瞥して「まだ三十分は布団に居られる」と軽く目を閉じてしまったのが運の尽き。うとうととした半睡状態の中では、認識しているよりも早く実時間が流れていくようです。
 時節柄、そういう状況下でつい連想してしまうのは「春暁」。中学校の古典で必ず習うであろう、唐の詩人孟浩然の五言絶句です。

春眠不覚暁
処処聞啼鳥
夜来風雨声
花落知多少

 つい起句の「春眠暁を覚えず」を「春は寝心地が良いのでつい朝寝坊してしまう」と言い訳じみた解釈にしてしまいたくなりますが、承句(第二句)以降に目を通してみると、あながち詩の主人公当人はぐっすり眠りこけていたわけでもないように思えるわけで。朝方床の中で鳥が啼くのを聞き、夜半に風雨の音を耳にしたことを覚えているということは、寝付きが悪くてちょくちょく目が覚めてしまう体質なのかも知れません。妙に親近感が湧いてきます。
 そうなると、起句の「春眠」とは夢うつつの半睡状態とも解釈できるわけで、土岐善麿の日本語訳が言葉のリズムも相まって何とも魅力的に感じるのです。半睡状態のところで、詩の主人公と自分自身をオーバーラップ出来るからでしょうか。

春あけぼのの うすねむり
まくらにかよふ 鳥の声
風まじりなる 夜べの雨
花ちりけんか 庭もせに

 明日は個人的休日。どうせ朝寝坊しても七時前には床を払ってしまうわけですが、今朝よりはもう少し余計に「春あけぼののうすねむり」を愉しめることでしょう。

身を縮める季節

 本日は出勤日。
 現場仕事で、ヘルメットを被ってビルの地下一階から地上二階までを終日うろうろし続けておりました。仕事に没頭している間は気付かないものですが、いざ終わって帰途に就いてみると腰やら関節やら筋肉やらが次々に痛みを訴え始めるというカオスな状態に。ようやく帰宅して夕食を摂り、自室に戻った現在でも全身の怠さが抜けません。今夜は布団に潜ったら即座に「落ち」そうです。

 昔ならばともかく、今となってはweblogに「調子が悪い」という愚痴はあまり記述したくない私ですが、何となく二月という今頃の時季に調子が出てこないのもまた事実。バイオリズムは一般的に疑似科学として認識されているようですが、季節周期による体調変化というのは何となく信じても良いのかな、という気はしています。
 あまり自己分析し過ぎるのも思考の坩堝に嵌りそうで良いことではないのでしょうが、敢えて原因を挙げてみるとすれば「底冷えする春の寒さ」と「不安定な天候」によるものが大ということになるでしょうか。もともとインドア志向の人間がようやく外を出歩く楽しみを見つけたのに、どうもお出かけ日和ではないので家の中に再び逼塞するような感覚。そのうち暖かく穏やかな日がやって来るとは知りつつも、それまで続く日々に覚える閉塞感。やはり書けば書くほど気が滅入りそうになります。
 とはいえ、現在の気詰まり感を打破すべく新たな行動をと考えると、ひたすら思考だけが空回りしてただ疲れるだけに終わってしまうのも過去の試行錯誤から経験済み。今は身の回りで日常の小さな楽しみを認識しつつ、身を縮こまらせて過ごすのが吉ということでしょう。そのうち暖かくなれば、色々と余計なやる気まで出てくることを期待しつつ。
 でも、暖かくなってくると今度は花粉を気にしなければならないというのがどうにも困るわけでありますが。

 明日は、とりあえず車にガソリンを入れていつものコースをふらふらと走り回ってみるつもり。今夜は早めに休んで、少しでも疲労回復に心がけたいところです。

ひとりごと

 ふと思い立ち、weblogのカテゴリを一つ増やしてみました。
 「独言」。「日記」カテゴリと何が違うのかと問われても上手に説明できないのが少々アレですが、その日その日の出来事をその都度書き留めていくのが「日記」で、時間の流れに囚われずに思考の推移や回顧を行っていくのが「独言」であると定義しておくことにしましょう。とりあえず。
 本来このweblog上においてはそこまでカテゴリを細分するつもりもありませんでしたが、全ては私本人の気まぐれ。日常の記述のみでは平日の夜などなかなかテキストエディタを開く気力も湧かないので、せめてこういう悪あがきで更新頻度を上げていこうという試みです。

 自分自身のwebサイトを開いてから11年。当時はまだweblogという概念もなく(知らず)、テキストエディタでシコシコとhtmlファイルを作成し、ftpクライアントで一つ一つアップロードしてはサイトを構築していました。その頃から自サイトにおけるメインコンテンツとして日記を据えていた私でしたが、そのうち色々と知恵をつけ始めるに及んでCGIによる日記ツールを使い始め、途中何度かの中断はあったものの現在のweblogへと至っています。
 そういう日記コンテンツと並んで、日常の記述以外の文章を掲載した「テキスト」コンテンツも、以前公開していた自サイトには存在していました。中身はといえば、趣味嗜好について語ってみたり、子供の頃を思い出してみたり、料理や本の感想を述べてみたりと好き勝手なカオス状態。
 当時の文章をバックアップから読み返してみると到底二十代の大人が書く文章のレベルには思えぬ出来でただ赤面するばかりなのですが、当時はそれでも夜郎自大に「どんどんサイトが充実していく」と大満足だったのを昨日のことのように思い出します。

 サイトを開設した頃のように毎日更新する気力はもはや持ち合わせていない私ではありますが、weblogのカテゴリを増やしてみることで「書く機会」をもう少し増やしていければ、と思います。

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